2012年12月08日

代表の功能からARUN3周年のご挨拶です

2009年12月に開始したARUN合同会社は、お蔭様で今月3周年を迎えました。
皆様のご支援とご協力に心より御礼申し上げます。

今年、ARUNは社会的投資に関しては日本で初めての国際シンポジウムを開催
しました。カンボジアでのARUNの投資先起業家をはじめ、
オランダのオイコクレジット、米国のアキュメンファンド、インドの
アビシュカルにご参集いただき、成功裡に終わることできました。
社会的投資に関して世界の潮流を理解し、ARUNの課題も明確に
することができました。

ARUN設立以来取り組んできた、社会的インパクト評価指標も発表
させていただきました。国際シンポジウムでの発表には
多くの方から関心と反響をいただき、試行錯誤段階ではありますが、
NPO法人かものはしプロジェクトさんにもご活用いただくことになりました。
かものはしプロジェクトさんはカンボジアに加えてインドでも
活動を開始されています。活用結果のフィードバックを頂きつつ、
社会性評価の方法をさらに改善していきたいと考えています。

また、カンボジア一国だった投資先を広げる試みにも着手し、
ラオス、ミャンマーなど近隣諸国での調査活動を開始しました。
特にミャンマーではユニークなソーシャルビジネスが育ちつつあることを実感。
今年の夏にカンボジアで実施したARUN LAB主催のソーシャル
ビジネスコンペティションには、日本、カンボジアの学生に加えて
ミャンマーの学生も参加しました。今後の展開が楽しみです。

来年2月7日(木)には3周年記念シンポジウムを開催します。
ゲストは、一橋大学イノベーション研究センター教授の
米倉誠一郎氏と、ライフネット生命保険株式会社代表取締役副社長の
岩瀬大輔氏。

ソーシャルイノベーションを新たな成長戦略と注目されている米倉先生と、
ARUNのパートナーとしてもいつもARUNを叱咤激励してくださる岩瀬さんの
お二人と共に、社会的投資をスケールアップしていく方策を探ります。
ぜひご参加ください。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

功能聡子
posted by ARUN at 12:54| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月03日

投資先のフランジパニがエッジの効いた新ホテルをプノンペンにオープン!

カンボジアと日本を行き来する
ARUNの小野真依パートナーが、ほとんど知られていない
カンボジアの粋なホテルリポートを書いてくれました。
どうぞ。

11月上旬、ARUNが投資をするフランジパニ・ヴィラ・ホテルが
新しいホテルをオープンしました。
トンレサップ川沿い、王宮(ロイヤルパレス)近くの178通りに面しており、
プノンペン内に展開する4つめのホテルとなります。
お部屋のバルコニーや最上階のプールとバー・ラウンジから川と王宮が
一望できる眺めが、一番のチャームポイントです。

frangi RP 20121123 (320x240).jpg
         
窓からは目の前に王宮を眺めることができます

 
フランジパニ・ヴィラの各ホテルは、経営陣の1人であり
建築家であるチャン・テボラ氏が自ら外装・内装の設計にあたっており
それぞれ少しずつコンセプトが違います。

ロイヤルパレス・ホテルのコンセプトは、「伝統」と「近代」、
「東洋」と「西洋」の融合。立地上、周囲の景観に十分に馴染みつつも、
自分の部屋にいるような心地良さを目指したそうです。

ボラ氏に、「伝統」「近代」といっても、荘厳な雰囲気というよりは
まるでお姫様の部屋のような、大切な家族のための空間のイメージですね
と聞いたことがあります。
するとこんな返事が返ってきました。

「フランジパニ」の花の名前をつかうと決めた時から、自分たちの
ホテルのデザインには常に女性のような温かさをどこかに取り入れてきた。
人を優しく迎え入れるデザインなのだ、と。例えば建物に曲線を多く
使っていること。配色も、そこにいる人を引き立て、一番きれいに
見せるような色を用いていること。


ホテル2.jpg

建物の1階にあるレストラン



彼らのどんな想いがこういうデザインに仕上がったのか
そんなことを想像しながら滞在すると、ただ泊まるだけよりも
きっと、色々なものが浮かび上がってくるんじゃないだろうかと思います。
ぜひ多くの方に一度足を運んで頂き、起業家のコンセプトを
感じてみて頂きたいです。

ロイヤルパレス・ホテルには約60名のスタッフが雇用され、
カンボジア人による心地よいホテル・ブランドを創りあげることに
熱意をもって働いています。
彼らがいきいきと見えるのには、もしかすると空間の設計も
影響しているのかもしれません。
posted by ARUN at 16:39| Comment(6) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月19日

ソーシャル・インベストメント国際シンポジウムを終えて

ARUN合同会社の土谷和之ディレクターがイベントを振り返ります。

 去る10月6日、7日にわたり開催された「ソーシャル・インベストメント
国際シンポジウム」は、2日間で200人を超える方にお集まりいただき、
無事盛況のうちに終了しました。

 準備におよそ1年近くかかったシンポジウムでしたが、参加者のみなさんと
ソーシャル・インベストメントの可能性を共有できたことは、オーガナイザー
として非常に嬉しいことです。改めて参加者、関係者のみなさんに御礼申し上げます。

 さて、このシンポジウムでは、ソーシャル・インベストメントを先駆的に
実践してきた団体からそれぞれの活動をご紹介いただきました。
そこで分かったことは、ソーシャル・インベストメントには非常に多様な
スキームがありうること。寄付(フィランソロフィー基金)を原資として
中小規模のソーシャル・ビジネスに投資するアメリカのアキュメンファンド
個人からの出資をベースにし、マイクロファイナンス機関を中心としながら
ソーシャル・ビジネスにも直接投資をするオランダのオイコクレジット
機関投資家から出資をベースとしてリスクを取りながらも高いリターンを
目指すインドのアヴィシュカル。「ソーシャル・インベストメント」と
一括りにするのは難しいと感じられるほど、各ファンドの特色が色濃く見えた
シンポジウムであったかと思います。

 これは少し視点を変えて捉えれば、投資先のソーシャル・ビジネスの状況や
出資者の特性、またその国・地域の特色にあわせたスキームをうまく組み合わせて
いけば、より効果的な投資が可能であるといこと。たとえばアヴィシュカルはハイリスク
ハイリターンのベンチャーキャピタル的な投資であり、投資先のソーシングや
モニタリングにもかなりのコストをかけているようですが、これはアヴィシュカルが
インド現地に密着したファンドであるからこそ可能なスキームでしょう。

 またスタートアップの企業にイクイティ(株式)投資を行っても、ある程度成長
したところで他のファンドに高値で売却できる、というインドの金融マーケット環境にも
依存しています(カンボジアでは、残念ながらそこまで金融マーケットが熟して
いないように思います)。

 一方、アキュメンファンドもインドの社会的企業に投資していますが、投資先のビジネス
には援助機関からの資金も入っているケースが多く、またアヴィシュカルほどの高い
リターンを追求していません。またオイコクレジットは長期にわたり、出資者に対して
年2%の配当を安定して生み出していますが、これは一定の投資リターンが見込める
マイクロファイナンス機関への投資が中心であるから成り立つスキームです。

 ARUNは「日本における個人・法人からの出資→途上国の社会起業家の投資」という、
ある意味単一のスキームで運営していますが、今回のシンポジウムで得た情報や
ネットワークも活用しながら、より効果的なスキームを模索していきたいと考えています。
 
 また、私がオーガナイズを担当した分科会B-2「Social investment and Scaling-up
partnerships (role of public sectors and foundations)」では、アヴィシュカル代表の
Vineet氏から同ファンドがどのようなプロセスでスケールアップしてきたか、
詳細にプレゼンテーションしていただきました。プレゼン資料が以下のサイトにアップ
されているので、ぜひご覧いただきたいのですが、アヴィシュカルがARUNと同様に個人出資
によるファンドレイズからスタートし、民間財団、開発系金融機関、商業投資機関、、と
徐々にパートナーを増やしていった経緯が詳細に語られています。 ソーシャルファンド
における、こうしたファンドレイズのプロセスがクリアに語られることは少ないので、
非常に貴重な資料であり、分科会であったと感じています。

http://www.arunllc.com/2012/10/27/pictures/

 このように、このシンポジウム自体が情報発信としての価値をもつものでした。ただ、
この機会を単なる「イベント」として終わらしてはいけないとも感じています。
本シンポジウムで得られた知見もベースとしながら、ARUNでは、新しいソーシャル・
インベストメントのスキームづくりと実践に邁進していきたいと考えています。
ぜひこれからも応援よろしくお願いします!
posted by ARUN at 04:05| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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